先日、北尾泰大氏が世界観、アクション・システムについて解説する“Taipei Game Show 2022”向けのショーケース映像を公開した”FromSoftware”のアクションRPG「ELDEN RING」ですが、新たに”SIE”がPlayStation.Blogを更新し、「ELDEN RING」ディレクターを務める宮崎英高氏のインタビュー記事が公開されました。
インタビューでは、本作のについての事や他の影響力のあるクリエイターのコラボ、最近プレイしたゲームのことなどについて宮崎英高氏が語っています。
クローズドネットワークテストのファンやメディアからの反応
ネットワークテストの反応が比較的良く、安心したと述べています。プレイヤーにとってわかりににくいもの、すぐに理解できなかったもの(例: 新しい召喚システムの”サイン溜まり”は、誤解されることがあった)こういったフィードバックは機能の微調整に非常に役に立ったとのこと。
注目してほしい要素
開発陣が注力した自由度の大切さを考え、プレイヤー自身で様々な方法で遊んでもらい、自分のペースで探索できる新しいオープンワールドでの解放感を味わってほしいとのことです。できれば、ネタバレや攻略を避けて、新鮮な気持ちと柔軟な精神で新たな冒険を楽しんでほしいと述べています。
広大なオープンワールドゲームを作る上で学んだ事
開発では、2つの大きな課題にぶつかったとのことを述べています。
- 自由度の拡大
- オープンフィールドの本作では、過去作品以上に世界が広大なため、ゲーム性を維持しつつ、開放感を表現するのという試練に直面。プレイヤーの自由度を拡大しつつこれらすべてのバランスを取ることは難題だったそうです。
- プレイヤーの進行のテンポとペース
- プレイヤーが広大で開放的なマップを探索するペースと、それが自由度と進行の幅にどのように影響するかのバランスを調整を行うなかで、学びを得ることができたとのことです。
「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」が「ELDEN RING」の開発に与えた影響
敵のスタンスブレイク(バランスが崩れる)のシステムは、「SEKIRO」で成功した体幹システムに近いもの、騎乗システムやマップ移動は、「SEKIRO」のノウハウを参考にしているそうです。
また、ストーリーやキャラクターの物語の伝え方に関して「ELDEN RING」は過去作よりも人間的な要素やドラマにより焦点を当てていて、「SEKIRO」の直接的な表現からヒントを得て、活かそうとしたとのことです。
新規プレイヤー向けのおすすめのクラスやプレイスタイル等アドバイス
新規プレイヤーには、気楽に自分のペースでゲームに挑んでもらい、自由な感覚でゲームを体験してほしいとのこと。過去作品と同じように、マルチプレイ要素を用意していて、参加へのハードルを低くしたことでより身近なものになってるそうです。
開始クラスについては、完璧にプレイヤーにお任せするとのこと。しかしながら、裸のクラス(Wretch)は一番難しい開始クラスであまりおすすめできないと述べています。
ゲームの難易度とアクセシビリティの両立は、難易度を調整・維持するのにどのような影響を与えたか
「ELDEN RING」では、ゲームの難易度を意図的に下げるというアプローチは取らず、高難易度のチャレンジを乗り越えようと何度も繰り返すサイクルそのものを楽しいものにするべく、ゲームを設計してているとのこと。また、アクションだけではなくステルス要素などもあって、敵をやり過ごしたり、背後から忍び寄って暗殺したり、プレイヤーに選択肢をもたせている。
今作が色鮮やかで、明るく、魅力的で、冒険に満ちているように見えるのは意図的なものか
意図的なものだが、必ずしもゲームを明るくするためではなく、オープンワールドを探索を考えると、鮮やかな色使いが必要だったそうで、ハイファンタジーをテーマとして掲げるため、より絵画的な世界観に仕上げたとのことです。ただ、過去作のようなダークで激しい状況にも遭うとのことなのでダークな面にも期待してほしいと述べています。
ニューゲームプラスやマルチエンドのような機能は実装されるか
ニューゲームプラスとマルチエンドの両方「ELDEN RING」には用意されているとのこと。
美しさと異形さのバランスをとっているボスデザインについて
「DARK SOULS」シリーズのボスキャラクターにも美しさと異形さのバランスは見られたが、「ELDEN RING」ジョージ・R・R・マーティン氏による世界設定や神話とともに、彼が書き上げた全く新しいキャラクターがいてとても英雄的で壮大なキャラクターを書いていたとのこと。
ボスデザインの中でも、英雄的なコンセプトと欠片の力による歪曲、変形をよく表していると感じるものは、「接ぎ木のゴドリック」だそうで、治世の終りを迎えたことで悲哀と不満を内包し、未だ残った力に必死にしがみつこうとしているところが気に入っていているとのこと。
ここ数年で印象に残ったゲーム
宮崎氏は、最近ゲームをプレイする時間をあまり取れていなかったが、最近の印象残ったゲームに昨年のGOTYを獲得した「It Takes Two」だったそうです。オンラインで友人と一緒に3日間を通して3回のゲームセッションを最初から最後までプレイしたとのこと。
テーブルゲームのようなアナログなゲームも昔から大好きだったそうで、マーダーミステリーが好きなようです。
「It Takes Two」の記憶に残る要素
アートやゲームプレイがステージごとに異なり、ゲームは全体を通して協力しながら、アーティスティックな要素を維持していました。最後まで飽きることなく楽しむことができ、エンディングはとても興味深いものだったと述べています。開始直後から終わりまでとても新鮮な心地でプレイできたことは、同じクリエイターとしてもとても感心したとのことです。
他の影響力のあるクリエイターとコラボできるなら
ジョージ・R・R・マーティン氏とのコラボレーションでさえ、実現できることが想像もしていなかったと述べており、ジョージ・R・R・マーティン氏と仕事をすることの大きな魅力として、対象とする媒体が異なったスタイルだったことを挙げています。ゲーム開発者だけでは作り出せないような刺激を、同じレベルで与えてくれる全く違うジャンルの人と答えています。
プレイヤーへのメッセージ
「ELDEN RING」を見守り、私たちの動向を追ってくれている皆さんに感謝の意をお伝えしたいです。開発とキャンペーンを通して皆さんからいただいたサポートに感謝します。これらのゲームは困難ですが達成感があるようにデザインしていて、『ELDEN RING』でもそれは明らかになるでしょう。ですが、先にも言った通り、プレイヤーにはゲームが提供する冒険感を楽しんでほしいです。プレイ中はただただ探索の楽しみを味わってもらい、自分のペースと方法でアプローチできることを発見してほしいと思います。それが私の願いです!
PlayStation.Blogより引用
「接ぎ木のゴドリック」のインパクトのあるデザイン良いですよね!!初めてトレーラーで観たときから印象に残ってます。ゲームをプレイしているときにボスキャラクターをあまりじっくり見ていませんでしたが、今度から時間をかけて見て色々考察してみようと思います。